電動アシスト自転車が“爆発” バッテリーは中国製の“非純正品”【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG



30日、東京・新宿の交差点で電動アシスト自転車のバッテリーが爆発しました。爆発したバッテリーは“非純正品”であることが分かっていますが、“非純正品”をめぐる安全性や注意点について考えます。

■ 注意書きには“不具合による出火の可能性もある”

井上貴博キャスター:
非純正品を使ってトラブルになった場合、たとえ元々あったのが純正品であったとしても保証の対象にならないことも多くあります。様々なリスクを頭に入れておくことが必要です。5月30日に新宿の交差点で電動アシスト自転車のバッテリーが爆発しました。

電動アシスト自転車に乗っていた女性(30代)
「バッテリーは純正品ではなく、通販で買った中国製品。注意書きには“不具合による出火の可能性もある”と書いてあった」

この注意書きを分かった上で購入して使っていたということです。中国製の“非純正品”であったわけです。

バッテリー交換時期は、メーカー側から目安として約3~4年と言われています。販売価格は、純正品は約4~5万円、非純正品は約2~3万円。安いので非純正品を買う方も一定数いますが、安いのには理由があります。

■NITE担当者「安全性が劣る製品が出回っている」

NITE(製品評価技術基礎機構)の担当者は「安全性が劣る製品が出回っていることが多々ある。非純正品による事故も起きている」とのことです。

バッテリー発火などによる事故のデータを調べてみると、2017年は8件に対し、2021年は30件と電動アシスト付自転車の普及により、分母も増えているので、事故も増えています。

これが全て非純正品による事故かというと、そこの調査は行われていないのでわかりません。いずれにしても、バッテリー発火は4年で約4倍に増加している実態です。

ホラン千秋キャスター:
正規のサイトやお店でないところで買う場合は、純正品と書かれていることもあるし、純正品と謳っているけれども、実は非純正品だったという可能性もある。安全を考えると値段が高くても純正品が安全ということですよね。

萩谷麻衣子弁護士:
非純正品は、本体のメーカーが設計や品質管理に関与していないので、安全性はピンキリだと思います。この製品は安全なのかを自分でしっかりチェックする。

仮に事故が起きた場合、損害が生じたときに非純正品でもしっかりしたメーカーであれば、製造物責任などの損害賠償請求などできることがあります。

ですが、怪しいメーカーや海外のメーカーだとすると、そういうこともできない。火事や人に怪我をさせたりしてしまうこともありますから、安いから非純正品を買うという一点で見るのは、リスクが大きいと思います。

■非純正バッテリーの発火事故は134件 製品の安全性はどうチェックする?

井上キャスター:
安いので充電器などは、非純正の方がいいなと思ってしまいがちですが、自転車以外にも様々なものにバッテリーが使われています。

▼掃除機 ▼電動工具 ▼ノートパソコン ▼スマートフォン。2017年から2021年で、非純正品のバッテリーでの発火事故が134件起きています。それが原因で住宅が全焼する火事も起きてしまっています。

NITEが粗悪品の充電器を使っているとこうなるという実験をしています。リチウムイオンバッテリーが膨張し、煙が出て最後に発火する。そして、住宅火災などに繋がるということです。消費者は、どういったところに注意すればいいのでしょうか。

【バッテリー購入時の注意点は?】
・他と比べて極端に安い
・商品説明の日本語が不自然
・レビューが高評価ばかり
→やらせの危険性も
・販売事業者の連絡先が不明

萩谷弁護士:
製品については、電気用品安全法という法律で、安全基準を満たしたものについては、PSEマークが付けられます。PSEマークがついてるかどうかを、製品の裏側などでチェックしてみるのもいいと思います。ただ、ニセモノでもつけてる場合もあるので、それだけを信用するのは、危険性もあります

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